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(15)   「天王寺動物園と私」  宮下 実園長より    (4/8)
夕暮れ時、川に水を飲みに降りてくるイエコウモリを捕まえようと網を振り回し、汗だくになって諦めかけた時にズシンという手応えとともに御用になったコウモリ。捕まえたという感激も束の間、その翼を折り畳んだ体はあまりにも小さく、その哀れな顔つきに今度は私自身が感じる後ろめたさ。自然の生態に関心が引き寄せられたのは、まさにこの福井での小学4年から高校1年までの7年間であろう。
 この時期、イヌは三度飼った。1頭目は引っ越してすぐに両親に頼み込み、知人から譲り受けた茶色の雑種の雌で名前はペス (三代目) 。小学五年の頃である。一年ほど飼った頃、鎖が切れて外にさまよい出て行方しれずになってしまった。私は自転車で町中を愛犬探しに費やした。一カ月も経った頃、家から数㎞離れた所で野良犬然としたペスそっくりのイヌを見つけた。名前を呼びながら近寄ると、尻尾は振るものの怯えて後ずさりし物陰に隠れる。何故怖がるのかと訝しりながら、近くにあった縄でくくり家まで連れて帰った。家族にペスが戻ってきたと得意満面で伝えたが、皆、一目見るなりペスではないと言う。そんなはずはないという自信も、時間がたつにつれ揺らいできた。毛色や姿は似ているが、よく見ると確かに違う。ペスを捜し求める一念が、よく似たイヌに幻を見てしまったのだ。翌日に元の場所に連れ戻したのは言うまでもない。
 次に飼ったイヌは街角に捨てられていた子犬を家に持って帰った。名前はコロと付け、元気一杯だったのだが一週間経ったころから餌を残すようになった。なにか元気がない、どこかおかしいがよく分からない。ある朝、眼脂とともに粘稠な鼻汁を出して元気消失のコロを見たとき、これは大変だと思った。口元に餌を持っていけば尻尾を振りながらかろうじて食べる。しかし日ごとに容体は悪化し、鼻と眼は粘稠な分泌物で覆われ、頭をもたげる力もなく横たわったままとなり、時折、痙攣がみられた。この当時、動物病院などはなく、成す術もないまま一週間後にコロは亡くなった。わずか一カ月足らずでイヌを失ったことは大きなショックであった。後年、コロの病気はウイルス性の伝染病、犬ジステンパーと知ったが、この当時の私にはイヌの病気など知る由もなかった。

 (新世界NOW 宮本)
Copy right(C)2009 宮下実「天王寺動物園と私」 ALL rights reserved
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