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(27)  「天王寺動物園と私」   宮下実園長より   (8/8) この章終わり。
家の回りを囲うフェンスの隙間を金網や板でふさぐものの、1時間もしないうちにまた雄イヌが
入り込んでくる。また私が飛び出して行く。この繰り返しであったが、イヌも私の接近に気づくや
逃げ出すようになった。この雄イヌとの激闘をとおして、イヌのすごい能力に驚かされた。隙間を
ふさいだはずなのにどこから侵入してくるのか不思議であったが、なんと高さ1.5mくらいの門や
塀を軽々と乗り越えて出入りしているのであった。彼らは皆、首輪をしているので飼い犬と思うが、
雌恋しさのあまり鎖を引きちぎって、押しかけて来ているのである。中には鎖を引きずったままの
雄イヌもおり、発情している雌への執着がいかにすさまじいものか、初めて実感した。イヌ好きの
私でも、我が愛犬に迫ってくる彼らには憎しみしか感じなかった。
 そのうち私の気配だけで雄イヌはいち早く逃げ去るため、ダメージを与えられなくなった。
効果的な戦法を考えた末、思いついたのが二階から石をぶつけること。握り拳くらいの石を集め、
二階の窓から屋根に出て不法侵入のイヌに爆弾を落とそうというのである。これはなかなか
効果的であった。イヌにすればまさか天から石が降ってくるとは思いもしなかったのだろう。
腰や肩、時には頭にも直撃したが、イヌというのは丈夫である。一瞬、ビクッとするものの平気で
走り去る。しかし明け方まで夜通しイヌとの攻防を繰り返すわけにもいかず、チコは夜間、玄関内に
入れるようにした。最初の発情は私の防御線が功を奏し、雄イヌはすべて撃退され、チコは身ごもる
ことはなかった。
 高校3年の夏、いよいよ進路を決めるときがきた。私は昆虫学者を断念し、獣医師への道を
進むことにした。昆虫への関心よりイヌへの思い入れの方が強くなってしまったからだろう。
特に治療してもらったにもかかわらず、あっけなく亡くなったチョロスケのことが片時も頭から離れ
なかったし、その後に飼ったチコがイヌという生き物がいかに人との結びつきの強い動物であるか
を教えてくれたからである。残念ながら1年間の浪人を余儀なくされたが、翌年、第一志望の
大学の獣医学科に合格し、晴れて獣医師の卵になった。いよいよドリトル先生目指して舵をきった
のである。  (つづく)

      (新世界NOW 宮本)
Copyright(C) 2009 宮下実「天王寺動物園と私」  All rights reserved

なお「天王寺動物園と私」の執筆は、毎月末頃 来年3月末までに亘って行なって頂ける予定です。
大変お忙しい中無理なお願いを快く引き受けて下さった宮下実園長には深く感謝申し上げます。
また「新世界NOW」をご覧頂いている皆様にはご高覧お楽しみくださいませ。

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